中華街の北東、横浜スタジアム側の端に、「加賀町警察署」という警察署があります。

この加賀町警察署、実は、日本で最初の警察署なんです。

加賀町警察署は明治10年(1877)1月25日に堺町警察署として発足しています。
堺町は日本大通のあたりにあった町で、外国人居留地と日本人町との間に位置していたことから、このような町名がつけられたと考えられています。
明治15年(1882)7月、境町警察署は横浜警察署と改称され、同時に構内に居留地警察署(居留地内の外国人を監視する役目)が置かれました。

そして明治17年3月、居留地警察署は山下町203番地(現在地)に移転し、さらに明治26年12月、名称も加賀町警察と改められました。
戦時中は一時、横浜臨港警察署と名前を変えられていましたが、終戦直前の昭和20年6月、再び加賀町警察署と改称され現在に至っています。

横浜なのになぜ「加賀町」なのか。それは、横浜開港後の1875(明治8)年頃には居留地の整備がほぼ完了して地番が付けられたのですが、地番だけでは不便なので、1879(明治12)年に30の日本各地から取った町名が付けられ、加賀町はその一つだったそうです。
また、「境町警察署」が加賀藩の屋敷跡地にあった名残からということもあるそうです。

歴史のある中華街、実は他にも発祥の地となっているものが幾つかあります。また、この「三和楼・王(ワン)ちゃんの中華街こぼれ話」の中でご紹介していきますね。